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秋です
☆写真下手な私には秀作☆
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2011/11/29 19:03 |
近況報告だから。
へぇ、ずっと更新していなかったんだ・・・・・・。
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2011/10/10 23:35 |
雨垂れてんてん(8/28、ちょっと更新)
その年の夏は涼しかった。
かやぶき屋根から雨漏りがする、そんな激しい雨の日が続いていた。
赤沼へとつづく川はいつもは穏やかだが、今では田畑を飲みこまんと勢いを増していた。
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2011/06/21 00:32 |
辻斬り御免。その42
「東京?」
「千代さんは今、色々狙われてる。化け物だけではなく、遺産相続でもね。だからお願いだ。時が来るまで隠れていてほしい。オレのためにも」
こんなにもすぐ近くにヒロトの顔があり、見つめらて懇願されれば断れなくなる。
「時が来るまで?」
「そうだよ。壺のことが解決するまで」
「その間、ヒロトはどうするの。知らない土地で、私と一緒にいてくれるの?」
ヒロトは答えられなかった。
「分からない。――でも悪いようにはしない。とりあえず香祢は傍に置いとくようにするから」
千代は即答...
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2011/05/07 23:50 |
辻斬り御免。その41
「千代さん、ごめんな」
ヒロトは蜘蛛の糸を払いながら千代の横を通り過ぎていった。
千代は香祢が守ってくれるし、加地が蜘蛛を退治をする。刀もなく、傷ついたヒロトがここにいる必要はない。
「どこへ行くの」
千代は黒い布の中で、外では何が起こっているのかも分からず、ただ不安と恐怖で、小さく丸くなるしかなかったのに、ヒロトの足音が遠くなる。
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2011/05/05 11:21 |
辻斬り御免。その40
「怒ってるなぁ、たかが蜘蛛のくせに」
加地は大きな肩をすぼめて笑ってみせた。
「何か嫌なことでもあったのかしら」
「知るか。お香祢ちゃんは千代さんを安全な場所へ」
「承知。」
そして加地の鍔が鳴り、戦いの時が来た。その音でヒロトは目を覚ました。
「かたな――刀 !」
戦いにおいて何よりも大切な刀がそこにある。ヒロトは本能的に動いていたが、失血で勢いがない。加地の肩に捕まっていなければ立っていられない状態だ。
荒れた呼吸でヒロトは話した。
「千代と同じ気配の蜘蛛――ヤツ...
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2011/05/02 23:48 |
辻斬り御免。その39
薄暗い夜空に、千代は茫然と座り込んだままだった。
目の前の大きすぎる蜘蛛。その足に串刺しにされたヒロトが、まるで人形のように地に落ちた。
「嘘・・・・・・嘘よ!」
千代はただ首を横に振った。
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2011/05/02 01:27 |
辻斬り御免。その38
ヒロトはひとまず安心していたが、千代はまだ半泣きだった。
「蜘蛛はもういないだろ」
妖気はもう感じなかった。
「でも――モゾモゾしてる気がするの」
「そうか?」
気にしすぎと思ったが、一応五感を研ぎ澄ませてみる。小さい蜘蛛でも妖気を持っていれば無臭ということはない。数回鼻をひくつかせて、それで安心できると思ったのに結果は意外だった。
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2011/04/30 02:29 |
辻斬り御免。その37
千代は蜘蛛を避けるのに必死で、ヒロトと話しているどころではない。
「千代さん、待ってろ。今祓うから」
ヒロトは後部座席に移って、呪いの壺を封することにした。刀は無くとも針と、もらいもののおフダがある。壺から湧く蜘蛛を封じる手段として試してみる価値はある。
片手をリュックに突っ込み、反対の手で千代にまとわりつく蜘蛛を払った。糸を引いて絡まろうとする蜘蛛はヒロトの腕をよじ登り、おもわずゾッとする。手際よく蜘蛛を串刺しにしつつ、桐箱を開けて、紙フダを張り付けた。
「――これで大丈夫だろ」...
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2011/04/28 00:54 |
辻斬り御免。その36
少し早かったらヒロトは千代の車に乗ることができたのに、もう遅い。恐ろしいお婆の菊地加代の車に乗って策略を探ることになるとは思ってもみなかったことだ。
「僕は今、縁あって千代さんの家で居候させていただいてます」
加代は呆れ顔で首を横に振る。
「あの娘が何をしようと私の関するところではありません。ですが菊地の名に泥を塗るようなことは遠慮願いたいわ。どこの馬の骨だが存じませんがね、同棲じゃありませんか。これはもう恥ですよ。菊地家の名折れですわ」
菊地加代は当主として年齢も、威厳も、実力も...
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2011/04/26 01:48 |
うちにやっと光が
ご無沙汰です。
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2011/04/25 18:37 |
あれから。
地震にあって、ブログがすっかりご無沙汰になってしまいました。
とりあえず、遊んでいる環境ではなかったですね。
ガスはプロパンなので、大丈夫でしたが、電気に3日、水道が4日かかりました。
茨城ではマシなほうですが、問題はガソリン。
交通網が車主体の茨城で、これは死活問題で悩みました。
買い物に行けなければ飢え死にですからね。支援物資なんて来るわけないし?
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2011/04/01 19:04 |
辻斬り御免。その35
「そんなこと分かってる。どうせ俺は面倒な男だよ」
「卑屈!」
「いいだろ。別にとやかく言われる筋合いは無いし、何言われたって構わない。とにかく福岡まで乗せてってくれればいいんだ。俺はラーメンが食いたいの」
ヒロトの我侭ぶりに千代は呆れる。
「それなら一人で行きなさい。私はお断りよ。さっさと降りて」
「怪我人を路上に置き去りにするつもりか? せめて駅まで送ってくれ」
ヒロトを追い出して千代はにべもなく車のドアを閉めた。
「人に頼む時はもっと丁寧にお願いするものよ。ま、それだけ喋る...
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2011/03/10 15:53 |
辻斬り御免。その34
それを聞いた加地は由馬と千代を見比べ、最期に祐美と頷きあったのである。
「千代さん、萩野谷さんを送ってあげてください。彼には関係のない話ですから。もうこれで。」
「――あ、はい」
二人が不思議そうに部屋を出ていくと、加地が由馬と祐美を座らせた。
「これは専門家としての意見だ。
世の中には憑かれやすい者とそうでない者の二通りがある。貴方のように憑かれやすい性質はたくさんいるが、その中でも須藤さんは特異な存在だ。
ふつう魂が霊や化け物から影響を受けた場合、それは霊障として現わ...
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2011/03/04 16:01 |
辻斬り御免。その33
千代は納得したわけではなかった。
ヒロトが千代を巻き込みたくなかった気持ちは汲みとれても、それよりも気にかかることがある。
「そのかのんという人は?」
ヒロトには死んでも怖くないと思うほど、その人を愛していた。今も遺品を身につけているということは、まだその人を忘れないでいる。そちらのほうがショックであった。
加地は言った。
「あいつの全てだった女だ」
「すべて」
千代は固く唇を結んだ。
「張り合おうなんて無理な話だ。――何しろもう死んでいる。
花音はヒロトの幼馴...
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2011/03/02 16:00 |
辻斬り御免。その32
須藤由馬は家に帰るなり、コンビニのアイスを床に落とした。
「ヒロト?」
――今度はどういう悪戯か?
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2011/02/28 00:20 |
辻斬り御免。その31
ヒロトは由馬を追って玄関の扉を開けたが姿がなかった。小さなアパートの窓に餓鬼の手の跡が五十、それぞれが飢えてエサを待っていた。不用意に外に出た由馬は叫ぶ時間すらなく、一瞬で化け物の餌食になってしまったのか。肉も骨も残らぬほどに?
周囲の気配を追ってみるが、餓鬼どもは家の周りにいて動きはない。そして離れて人間の気配がひとつ。ものすごい駆け足でコンビニまで走る由馬のリズムだ。
ヒロトは笑みが出た。あれほど大胆に家を出た大人が、別れた瞬間に必死の猛ダッシュとは。
「正解だよ」
ヒロトは...
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2011/02/27 00:32 |
辻斬り御免。その30
ヒロトが背中を向ければ由馬が懇願するのは当然だろう。誰でも化け物に命を狙われるのは恐ろしい。由馬は丁寧に肩を掴み、ヒロトを室内へと戻そうしたのだが、どうもその言葉が気に入らない。
「お前だって大丈夫じゃないだろう。そんな怪我で外に出たら危ないじゃないか」
ヒロトは笑った。
「俺はあんなのとは戦い慣れてる。今狙われているのはあんたで、俺は関係ないが、報酬さえ払えば守ってやってもいいんだがなぁ」
ここまで言えば、この男は大人のプライドを捨て命乞いをするだろう。たとえ冷たくあしらって...
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2011/02/25 15:35 |
辻斬り御免。その29
五年前の冬。ちらちら雪も降る冷たい夜だった。
その頃の須藤由馬は経済ジャーナリストの端くれで、名刺は恰好いいものの、実際はアパート暮らしの貧乏記者というのが真実だった。
深夜の帰宅となれば静かで、自転車のブレーキの金切音だけがやけに響いてしまう。静かに自転車置き場に寄ると、細い光に照らされる塊がある。最初はゴミ袋と思えたが、近づいてみるとそれは人が丸まっている姿だった。
夜も遅く、そんな場所に人がいるだけで驚くが、それが子供だったから尚更だった。
まだ中学生らしく黒い学生服...
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2011/02/23 16:02 |
辻斬り御免。その28 言い訳
咄嗟の言い訳で加地にヒロトの面倒を頼んだが、加地も仲間内だけに邪険にもできないだろう。そうふんで由馬はさらに付け加えた。
「加地さんの周りには古い物が集まる。ヒロトは俺のアシスタントみたいなものだからな、よろしくな」
加地は不満げであったが、否定はしなかった。
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2011/02/21 15:47 |
辻斬り御免。その27 熊本弁こわい
加地が再び壷を箱に戻していると横から手を出す人物がいた。萩野谷寛である。
「ちょっとよろしいでおわすか?」
箱の蓋を手に取って考えた末に千代に見せるが反応は薄かった。
「こる壷ば代々菊地家に伝わるもんかいね?」
「そうです。そうに決まっています」
加代は自信をもって答えたが、寛は続けた。
「そん根拠ば?」
「うちにある有田焼の壷はこれだけですから」
「じゃっどん権造さんば、当主の証と説明されたんじゃなかっどね?」
「突然に亡くなったのですから仕方がないでしょう。うちにはこ...
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2011/02/18 14:20 |
辻斬り御免。その26
市内の菊地邸にて、菊地家の遺族全員が集まってきていた。
当主の菊地加代の隣に文代が座り、少し離れて嫁の里香がいる。菊地千代は加代の正面に座り、隣の男とこっそり会話していた。男は萩野谷寛といって、従兄弟である。実に十数年ぶりの再会だった。
「そげんこつ許されるもんでねぇ」
寛は色黒で都会派の洒落た男であるが、話すと熊本弁が面白い。
「千代さんがこつヒチャカチャ言いよるごたるが、そぎゃんとばいっちょけ。文代さんばいばしかべっぴんだどもおとろしかね。」
「寛さん、聞こえるわよ?」
「...
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2011/02/17 16:03 |
辻斬り御免。その25
思えば加地が二人のことを冷やかした時も、千代は誤解だと言ったのだ。それでもヒロトの中ではまだ望みがあると思っていたのに。
「俺、加地さんとこに言ってくる」
香祢は慌てて立ち上がった。
「アタシも行く」
「いいよ別に。打ち合わせだけだから。お前は片づけとかあんだろ?」
ヒロトはこれ見よがしに外の洗濯物を指さした。
「仕事しろよ、同居すんならな?」
「ヒロトは何時ごろ帰るの?」
香祢との会話に千代はずっと黙っていた。瞳はヒロトを追っていたのについに視線が合うことは無かった。
...
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2011/02/13 23:33 |
辻斬り御免。その24
菊地千代が御代志の自宅へ戻った。
急に冷え込んだ午後のことである。久しぶりの家でほっとして息をもらし、早速玄関の鍵を開けると、なんと鍵が開いていたので驚いた。不用心さにカチンと来たが、前ほど怒る気になれなかった。
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2011/02/12 23:28 |
辻斬り御免。その23
「何かあったら困るから言ってるんじゃないですか。大人なんだからそこんとこよんでください」
ヒロトはすこし躊躇った。こちらは刀無しで、いざ何かが出てきても困る。
「祐美さんが見たのは、目だったんですよね」
「そうよ。覗いてみて。」
ヒロトはあからさまに嫌という顔をした。祐美は偶然見てしまったから仕方ないが、改めて検証するとなるとじっくり観察しなければならない。壺をひっくり返せば出てくるというわけでもないし、人の骨董なので割ることもできないではないか。
「今すぐ?」
「そのために呼ん...
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2011/02/11 22:21 |
辻斬り御免。その22
「嘘よ。今、お金ないんでしょ?」
「さすが祐美さん、鋭いな」
「商売ガラよ。いつも奇麗な服着てるヒロトくんが、そんな恰好じゃあね?」
着ていたのはブランド物だが少し型が古い。一件で上着をダメにしてしまったので、千代の家にあった古着を拝借していたのだ。
「お金の代わりに、――ちょっと見て欲しいものがあるんだけど?」
祐美の微笑みにはいつも考えさせられるが、興味は湧いた。
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2011/02/10 23:55 |
辻斬り御免。その21
「何があったか知らないが、反省だけで済んで良かったじゃないか。刀は無くなっても命があるだけマシだろ。
ここ初めて来た夜、ずぶ濡れのお前を突き放したのはな、お前がプロとして甘かったからだ」
「辻番にはプロもアマチュアもないけど?」
「ただ闇雲に突っ走るのは素人だといっている。何の仕事をするにしろ、プロのプライドが必要なんだよ。
手を抜くにも、抜きドコロってのがある。プロはいいトコで抜くから必要な時にデカイ力を出せる。余裕があるから長持ちもするし、手を抜いてもドジらない経験とその後に修正...
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2011/02/09 14:17 |
辻斬り御免。その20
ヒロトは須藤由馬に電話をした。
いつも電話をかける側は由馬で、ヒロトからなど珍しいことだ。しかもヒロトが由馬のもとを飛び出してから初めて会うことになる。
まだ気まずさもあるはずなのに、どういう用事なのか。
由馬は待ちあわせに市内のホテルを指定した。そこは豪華なホテルで、長期滞在できるほど由馬は手持ちがないだろうに、ここに泊まっている。
由馬はどこかよそよそしかった。
「そろそろ電話しようと思ってたんだが、何の用?」
ヒロトは缶コーヒーを二つ、テーブルに置いた。由馬...
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2011/02/08 15:56 |
辻斬り御免。その19
「つくづく気の毒な奴だな」
加地は笑って風呂を出るようとしたが、ひとつ言い忘れていた。
「しばらく刀は俺が預かっておく」
ヒロトの焦りもまた加地にとっては面白いらしい。
「せいぜい香祢に守られるんだな。」
「困る! それに女に守られるなんてご免だ」
ヒロトの抗議は可愛さ余って憎さ百倍。
「女だと?」
加地は逆ギレした。足でヒロトの頭を踏みずぶずぶと浴槽に沈めてやった。
「そ・れ・は、てめぇが悪いんだろうが!」
「溺、溺れる!」
ヒロトは家を出でからずっと壷装束の女...
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2011/02/07 16:09 |
辻斬り御免。その18
戦いは終わり、花音と異界は消えた。
意識を失っても、目覚めればすぐに現実の世界に戻れるはずだった。
けれどそれは適わなかった。
強い叫びのような感情に押し流され、ヒロトは落ちていったのだ。
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2011/02/04 16:06 |